保育士試験の受験資格がない人も、高卒なら児童福祉施設などで2年以上かつ2,880時間以上、子どもの保護に従事すれば受験できます。最終学歴が中卒の人は、5年以上かつ7,200時間以上の勤務が必要です。
ただし、1991年(平成3年)3月31日以前に高校を卒業した人は、実務経験なしで受験できます。高校の保育科は、1996年(平成8年)3月31日以前に卒業した人まで同じ扱いです。大学・短大を卒業した人も、学部を問わず受けられます。
実務経験には、対象の施設で子どもの保護に従事した保育補助の勤務も含まれます。家庭での子育ては実務経験に入りません。
幼稚園・学童・届出済みの認可外保育施設などでの勤務経験を使って受験する人は、申込み前に受験先の都道府県で知事認定を受けます。
高卒の人は、勤務経験を満たす見込みで受験することもできます。試験の日までに対象施設で1年以上従事し、その日から1年以内に2年以上かつ2,880時間以上に届く見込みがあれば、知事認定を受けて受験できます。
指定保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業すれば、試験を受けずに資格を取れます。試験対策の通信講座の受講は、受験資格の条件に含まれていません。(出典:こども家庭庁「保育士になるには」・全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
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保育士の受験資格がないか学歴別に確認
学歴や卒業時期によっては、実務経験なしで受験できます。
高卒は卒業時期で条件が変わる
1991年(平成3年)3月31日以前に高校を卒業した人は、実務経験なしで受験できます。高校の保育科は、1996年(平成8年)3月31日以前に卒業した人まで対象です。
どちらにも当てはまらず、ほかの学歴でも受験資格を満たさない人は、対象施設での実務経験が必要です。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
大学・短大卒は学部を問わず受けられる
学校教育法に基づく大学・短大を卒業した人は、保育系以外の学部・学科でも実務経験なしで受験できます。高等専門学校を卒業した人も同じです。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
専門学校卒は専門課程と修業年限を確認
学校教育法に基づく専門学校で、修業年限2年以上の専門課程を卒業した人は、実務経験なしで受験できます。保育系以外の学科も対象です。
1年制の課程は、この条件に当てはまりません。卒業した課程や修業年限がわからない人は、学校に確認してください。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
大学中退は2年以上・62単位以上が条件
学校教育法に基づく4年制大学を中退した人は、2年以上在学して62単位以上を修得していれば受験できます。どちらかが足りない人は、ほかの学歴や実務経験で受験資格を満たすか確認します。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」・「保育士試験Q&A」/2026年9月確認)
受験資格がない人は実務経験で条件を満たす

学歴で受験資格を満たさない人は、対象施設で子どもの保護などに従事した期間と時間数で受験資格を得られます。
高卒は2年以上かつ2,880時間
学歴だけでは受験資格を満たさない高卒の人は、対象施設で2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要です。時間数が2,880時間に届いていても、勤務期間が2年未満では受験できません。
2つの条件は、受験申請の時点で満たしている必要があります。試験の日までに1年以上働いている人は、知事認定を受けて勤務見込みで受験することもできます。(出典:全国保育士養成協議会「保育士試験Q&A」・「受験資格詳細」/2026年9月確認)
中卒は5年以上かつ7,200時間
最終学歴が中卒の人は、対象施設で5年以上かつ7,200時間以上の実務経験が必要です。この条件には学歴の指定がないため、高校を中退した人も対象です。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
勤務先によっては知事認定が必要
認可保育所や乳児院などの児童福祉施設で必要な勤務期間・時間を満たした人は、知事認定が不要です。保育所型・幼保連携型の認定こども園や児童館も対象に含まれます。
幼稚園、小規模保育、学童(放課後児童クラブ)、放課後等デイサービス、届出済みの認可外保育施設などでの勤務経験を使う人は、受験申請の前に、受験先の都道府県で知事認定を受けます。(出典:全国保育士養成協議会「保育士試験Q&A」・「受験資格詳細」・「様式8 児童福祉施設勤務証明書」/2026年9月確認)
保育補助は仕事内容で判断する
保育補助でも、対象施設での主な仕事が子どもの保護・援護・教育(保育)に直接従事するものなら、実務経験に含まれます。職種名だけでなく、実際の仕事内容で判断します。
事務職など、子どもと直接かかわらない勤務は対象外です。家庭での子育ては施設での勤務ではないため、実務経験に入りません。(出典:全国保育士養成協議会「様式8 児童福祉施設勤務証明書」/2026年9月確認)
パート勤務や複数施設での数え方
短時間のパート勤務でも、必要な勤務期間と総勤務時間数の両方を満たす必要があります。毎月20日、1日4時間働く計算では月80時間となり、2,880時間に届くまで36ヵ月(3年)かかります。
大阪府は、受験資格認定で複数施設の勤務経験を合算できると案内しています。勤務証明書は、それぞれの施設に作成してもらいます。(出典:大阪府「保育士試験の受験資格認定について」/2026年9月確認)
実務経験が足りなくても見込みで受験できる

2年以上かつ2,880時間以上に届く前でも、条件を満たせば見込みで受験できます。
高卒者等の見込み受験の条件
高校を卒業した人や、高卒と同等の資格を持つ人は、試験の日までに対象施設で1年以上従事し、その月から1年以内に2年以上かつ2,880時間以上を満たす見込みがあれば、知事認定を受けて受験できます。
受験申請時点では、子どもの保護・援護に従事した経験が9ヵ月以上かつ約1,080時間以上必要です。申込み前に、受験先の都道府県で「見込受験資格認定証」の交付を受けます。認めるかどうかは、都道府県が判断します。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」・「令和8年保育士試験[後期]受験案内(オンライン申請者用)」/2026年9月確認)
期限までに条件を満たさないと無効
定められた期限までに2年以上かつ2,880時間以上を満たさないと、受験資格がなかったものとして試験の結果が無効になります。試験実施までの従事期間が1年に満たなかった場合も同じです。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
条件を満たした後は、勤務先から証明書をもらい、見込受験資格認定証を交付した都道府県に提出します。京都府は、この申請を達成から1ヵ月以内に行うよう案内しています。(出典:全国保育士養成協議会「令和8年保育士試験[後期]受験案内(オンライン申請者用)」・京都府「保育士試験の見込受験資格認定について」/2026年9月確認)
受験資格を証明する書類と申請の手順
受験資格を証明する書類は、学歴なら学校、実務経験なら勤務先に作成してもらいます。
卒業校に証明書を発行してもらう
大学・短大・高校を卒業した人は、学校所定の卒業証明書を用意します。「高卒+実務経験」で受験する人も、高校の卒業証明書が必要です。
大学を中退した人は様式5「在学期間・単位修得証明書」、専門学校の専門課程を卒業した人は様式6「専修学校卒業(見込)証明書」を学校に作成してもらいます。専門学校は、学校所定の卒業証明書では受け付けられません。様式は全国保育士養成協議会の「各種様式ダウンロード」から入手できます。
証明書に旧姓が記載されている人は、旧姓と現在の姓を確認できる戸籍抄本等も必要です。オンライン申請では、両方の姓が記載されたマイナンバーカードも使えます。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格ごとの必要書類について」/2026年9月確認)
勤務先に実務経験を証明してもらう
児童福祉施設で必要な勤務期間・時間を満たした人は、勤務先の施設長に様式8「児童福祉施設勤務証明書」を作成してもらいます。書けるのは証明日までの勤務で、受験申請の期限より後の勤務は含められません。
認可外保育施設や放課後等デイサービスなどでの勤務には、様式8を使えません。勤務見込みで受験する人も含め、知事認定の申請には都道府県が指定する勤務証明書を使います。(出典:全国保育士養成協議会「様式8 児童福祉施設勤務証明書」・「受験資格認定(知事認定)の申請方法」/2026年9月確認)
知事認定は受験申請の前に都道府県へ
知事認定は、試験を受けたい都道府県に申請し、受験申請の前に認定証を受け取ります。オンライン申請では認定証の撮影データをアップロードし、郵送申請ではコピーを添付します。
まず、勤務先が認定の対象になるかを、施設がある都道府県に確認します。その後、受験先の都道府県に必要な様式を確認し、勤務証明書や卒業証明書を認定申請書と一緒に提出します。
認定証の交付が受験申請の期限に間に合わない人は、交付日を都道府県に確かめてから保育士試験事務センターに連絡します。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格認定(知事認定)の申請方法」・「受験資格ごとの必要書類について」/2026年9月確認)
実務経験を積む以外に保育士を目指す方法
実務経験を積まずに目指すなら、進学して受験資格を得る方法と、養成施設で保育士資格を取る方法があります。
大学・短大に進学して受験資格を得る
学校教育法に基づく4年制大学なら2年以上在学して62単位以上を修得し、短大なら卒業すれば、保育系以外の学部でも受験資格を得られます。
働きながら学ぶ人は、通信制の大学でも受験資格を得られます。「大学通信教育設置基準」を満たす通信教育の課程なら、通学課程と同じ条件で受験できます。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」・「保育士試験Q&A」/2026年9月確認)
指定の学校を出れば試験なしで取れる
養成施設を卒業すれば、試験を受けずに保育士資格を取得できます。養成施設には大学(4年制)、短大(2年制)、専門学校(2年制・3年制)などがあり、短大や2年制の専門学校なら2年で取れます。
通信教育や夜間の課程を設けている学校もあります。どの学校でも、座学のほかに保育現場で学ぶ保育実習があります。学校はこども家庭庁の「指定保育士養成施設一覧」で探せます。(出典:こども家庭庁「保育士になるには」/2026年9月確認)
試験対策の通信講座では条件を満たせない
民間の試験対策の通信講座を受講するだけでは、受験資格は得られません。通信制の大学や養成施設とは異なり、筆記・実技の試験対策に使う講座です。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
受験資格を得たら働きながら試験の準備をする
筆記試験で合格した科目は、その年を含めて3年間有効です。働きながら受験する人も、有効期間内に数回に分けて全科目の合格を目指せます。
働きながら1年以内の合格を狙うための日程や条件は、保育士資格を社会人が最短で取る方法で解説しています。
対象施設で、定められた期間内に必要な勤務年数・時間数を満たした人は、申請により合格科目の有効期間を最長5年まで延ばせます。(出典:全国保育士養成協議会「保育士試験Q&A」・「合格科目免除期間延長制度について」/2026年9月確認)
独学なら保育士資格の独学の進め方、講座を使うなら保育士通信講座の比較を参考に、自分に合う方法を選んでください。
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保育士の受験資格がない人のよくある質問
年齢の上限や高卒認定、資格を持っている人の受験条件について回答します。
まとめ|保育士の受験資格がない人は実務経験を積めば受けられる
保育士の受験資格がない人も、実務経験を積めば試験を受けられます。高卒の人は対象施設で2年以上かつ2,880時間以上、中卒の人は5年以上かつ7,200時間以上が条件です。
勤務先によっては、受験申請前に知事認定が必要です。高卒の人は、条件を満たせば勤務見込みでの受験も可能です。
実務経験を積まない人は、通信制を含む大学・短大に進学して受験資格を得るか、養成施設を卒業して試験なしで保育士になる方法があります。
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