保育士実技試験の言語は、3つのお話を3分で話せる台本にまとめ、声と身振りをつけて練習することで対策できます。課題は「ももたろう」「おむすびころりん」「3びきのこぶた」で、試験室に入ってから1つ指定されるため、すべて準備します。
台本は一般的なあらすじを残し、3歳児に伝わる短い言葉に直して、声に出しながら長さを調整します。セリフと地の文を話し分け、場面に合う身振り・手振りを加えたら、台本を見ずに録画して仕上げます。自分で作るのが難しい人は、この記事の3つの台本例をもとに練習を始められます。
台本づくりに不安がある人は、四谷学院の実技試験対策講座(9,800円)で、課題のオリジナル台本とプロ講師のお手本動画を使って練習できます。
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保育士実技試験の言語の課題と条件
言語は、3歳児クラスの子ども15人程度が前にいることを想定し、指定された昔話を3分間で話す試験です。(出典:全国保育士養成協議会「実技試験(後期)概要」/2026年10月確認。課題・試験条件・求められる力は同ページによります)
3つのお話から入室後に指定される
課題は次の3つで、試験室に入ってから1つが指定されます。
- 「ももたろう」(日本の昔話)
- 「おむすびころりん」(日本の昔話)
- 「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
指定された課題以外を話すと採点の対象外になるため、3つとも話せるように準備します。
声の出し方・表現・幼児への話し方が求められる
公式の「求められる力」は、「保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができること」です。細かい採点基準や配点の内訳は、協議会のページには掲載されていません。
練習では、次の3点を確認します。
- 前にいる子どもに届く、聞き取れる声で話せているか
- 場面をイメージできる身振り・手振りを加えているか
- 3歳児に伝わる言葉と速さで話せているか
絵本・台本・人形は使えず、立っても座っても話せる
絵本・台本・人形などの道具は一切使えません。絵本を見せずに、声と身振り・手振りでお話を伝えます。
前方には子どもに見立てた椅子などが用意され、立っても座っても話せます。
練習では自分が話しやすい姿勢を選び、最後まで同じ姿勢で通して話します。
3分間で話す台本の作り方

台本は「あらすじをまとめる→3歳児に伝わる言葉に直す→声に出して長さを調整する」の順で作ります。
一般的なあらすじを残してまとめる
公式では「一般的なあらすじを通して」3分にまとめることが条件です。(出典:全国保育士養成協議会「実技試験(後期)概要」/2026年10月確認)
台本では、話のつながりがわかるように主な出来事と結末を残し、細かな説明を短くします。次の表は、台本にまとめる流れの例です。
| お話 | 流れの例 |
|---|---|
| ももたろう | 桃から生まれる→鬼退治に出かける→犬・さる・きじが仲間になる→鬼をやっつける→帰る |
| おむすびころりん | おむすびが穴に転がる→穴から歌が聞こえる→ねずみたちにもてなされる→帰る |
| 3びきのこぶた | 3びきが家を建てる→おおかみが家を吹き飛ばそうとする→れんがの家は吹き飛ばない→参考にした絵本の結末を入れる |
※公式が指定した場面の一覧ではありません。細かな展開や結末は、参考にする絵本で確認してください。
3歳児に伝わる短い言葉にする
長い文は動作ごとに区切ります。難しい言葉は、意味を変えずに身近な言葉へ言い換えます。
| 元の言葉 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 退治する | やっつける |
| 出発する | 出かける |
| 家来になる | 一緒に鬼をやっつけに行く |
| もてなす | ごちそうしてくれる |
おむすびが転がる場面の「ころりん」や、おおかみが息を吹く場面の「ふーっ」など、動きに合う音の言葉も加えます。
声に出して計り、文章の長さを直す
台本の長さは文字数ではなく、声に出して話した時間で決めます。同じ文字数でも、話す速さや間の取り方で時間が変わるためです。
子どもに語りかけるつもりで、身振りと間も入れて時間を計ります。3分を超えたら、話のつながりを残しながら説明やセリフを短くします。
短すぎるときは、早口になっていないか、場面の切り替わりに間を取れているかを録音で確認します。それでも短ければ、説明が足りない場面を補います。
3つのお話の台本例
次の台本は、一般的なあらすじをもとに、3歳児に伝わる言葉で書いた練習用の例です。公式の模範解答ではありません。声に出して時間を計り、身振りや間も含めて3分に収まるよう調整してください。
ももたろうの台本例
犬・さる・きじが仲間になる場面は、同じ言葉を3回くり返しています。
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おばあさんが川でせんたくをしていると、大きな桃が、どんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。
おばあさんが桃を家に持って帰り、おじいさんが切ろうとすると、桃がぱかっと割れて、中から元気な男の子が生まれました。
ふたりは男の子に「ももたろう」と名前をつけました。
ももたろうはごはんをたくさん食べて、大きく強くなりました。
「鬼ヶ島の鬼が、村の人を困らせているんだって。ぼく、鬼をやっつけに行ってくるよ」
おばあさんは、おいしいきびだんごを作ってくれました。
ももたろうは、きびだんごを持って出かけました。
しばらく歩くと、犬がやってきました。
「ももたろうさん、どこへ行くの?」
「鬼をやっつけに行くんだよ」
「きびだんごをひとつくださいな。一緒に行きます」
犬は、きびだんごをもらって仲間になりました。
またしばらく歩くと、さるがやってきました。
「ももたろうさん、どこへ行くの?」
「鬼をやっつけに行くんだよ」
「きびだんごをひとつくださいな。一緒に行きます」
さるも、きびだんごをもらって仲間になりました。
またしばらく歩くと、きじが飛んできました。
「ももたろうさん、どこへ行くの?」
「鬼をやっつけに行くんだよ」
「きびだんごをひとつくださいな。一緒に行きます」
きじも、きびだんごをもらって仲間になりました。
みんなは舟に乗って、鬼ヶ島に着きました。
「鬼たち、悪いことはやめなさい!」
犬はがぶっとかみつき、さるはひっかき、きじはくちばしでつつきました。ももたろうも、えいっと力いっぱい戦いました。
「まいった、まいった。もう悪いことはしません」
鬼たちは、村の人から取った宝物を返しました。
ももたろうたちは宝物を持って、家に帰りました。
おじいさんとおばあさんは大喜び。みんなで仲よく暮らしました。
おしまい。
おむすびころりんの台本例
「おむすびころりん、すっとんとん」の歌は、同じリズムで2回くり返しています。
むかしむかし、山のふもとに、やさしいおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へ木の枝を拾いに出かけました。
お昼になって、おばあさんが作ってくれたおむすびを食べようとすると、おむすびが手から落ちてしまいました。
ころころ、ころりん。おむすびは坂を転がって、小さな穴に、すっとんと入ってしまいました。
「おやおや、おむすびが穴に落ちてしまった」
おじいさんが穴に耳を当てると、中からかわいい歌が聞こえてきました。
「おむすびころりん、すっとんとん。ころころころりん、すっとんとん」
「なんて楽しい歌だろう。もうひとつ転がしてみよう」
おじいさんが、もうひとつおむすびを転がすと、ころころ、ころりん。
「おむすびころりん、すっとんとん。ころころころりん、すっとんとん」
また歌が聞こえてきました。
「もっと聞きたいな」
おじいさんは穴をのぞきこもうとして、足をすべらせてしまいました。
ころころ、ころりん、すっとんとん。おじいさんも穴の中へ入ってしまいました。
穴の中は、ねずみたちのおうちでした。
「おじいさん、おいしいおむすびをありがとう」
ねずみたちは、ぺったん、ぺったんとおもちをついて、ごちそうしてくれました。
みんなで歌って、おどって、おじいさんはとても楽しく過ごしました。
「そろそろ家に帰らなくては」
おじいさんが言うと、ねずみたちは小さな箱をくれました。
「おみやげにどうぞ」
家に帰って、おばあさんと箱を開けてみると、中にはきらきら光る宝物がいっぱい入っていました。
「ねずみさんたち、ありがとう」
おじいさんとおばあさんは、仲よく幸せに暮らしました。
おしまい。
3びきのこぶたの台本例
おおかみが息を吹く場面は、「ふーっ」を1回・2回・3回と増やしています。
あるところに、3びきのこぶたの兄弟がいました。
大きくなったので、3びきはそれぞれ自分の家を建てることにしました。
1番目のこぶたは、わらで家を建てました。「わらなら、すぐにできるぞ」
2番目のこぶたは、木で家を建てました。「木なら、早くできるぞ」
3番目のこぶたは、れんがをひとつずつ積んで家を建てました。「れんがなら、じょうぶな家になるぞ」
そこへ、おなかをすかせたおおかみがやってきました。
おおかみは、わらの家の前で言いました。
「こぶたくん、中に入れておくれ」
「いやだよ。入れてあげないよ」
「それなら、こんな家、吹き飛ばしてやる」
おおかみが、ふーっと息を吹くと、わらの家は飛んでいってしまいました。
1番目のこぶたは、木の家へ逃げこみました。
おおかみは、木の家の前で言いました。
「こぶたくん、中に入れておくれ」
「いやだよ。入れてあげないよ」
「それなら、こんな家、吹き飛ばしてやる」
おおかみが、ふーっ、ふーっと息を吹くと、木の家もばらばらになってしまいました。
2ひきのこぶたは、れんがの家へ逃げこみました。
おおかみは、れんがの家の前で言いました。
「こぶたくん、中に入れておくれ」
「いやだよ。入れてあげないよ」
「それなら、こんな家、吹き飛ばしてやる」
おおかみは、ふーっ、ふーっ、ふーっと、力いっぱい息を吹きました。
でも、れんがの家はびくともしません。
「それなら、えんとつから入ってやる」
おおかみは屋根にのぼりました。
3番目のこぶたは、えんとつの下に大きなおなべを置いて、お湯をぐらぐらわかしました。
おおかみがえんとつからすべり下りると、ざぶーん!
「あちちちち!」
おおかみはびっくりして逃げていき、もう二度と来ませんでした。
3びきのこぶたは、れんがの家で仲よく暮らしました。
おしまい。
声と身振りをつけて話す練習方法

台本ができたら、「声の出し方→身振り・手振り→台本を見ずに通す」の順で仕上げます。
セリフと地の文を話し分ける
地の文は子どもに語りかける声で話し、セリフは登場人物を区別できるよう、声の高さや速さを少し変えます。いちばん後ろの子どもにも届く、聞き取りやすい声を意識します。
声の付け方は、次の例を参考に、自分が無理なく出せる範囲で決めます。
| 登場人物 | 声の例 |
|---|---|
| ももたろう | 明るく元気に |
| 鬼・おおかみ | 低めでゆっくり |
| おじいさん・おばあさん | やわらかく、ゆっくり |
| ねずみ・こぶた | 高めで軽く |
「どんぶらこ」「ころりん、すっとんとん」「ふーっ」は、場面に合わせてリズムや速さを変えます。場面が切り替わるところでは間を取り、早口で話し続けないようにします。(参考:四谷学院「【最新版】実技試験『言語』課題 3つのお話の練習のコツは?」/2026年10月確認)
場面に合う身振り・手振りを加える
身振り・手振りは、子どもが場面を思い浮かべられる動きにします。どの場面でどの動きをするかを練習用の台本に書きこみ、声と合わせて練習します。
| 場面 | 身振り・手振りの例 |
|---|---|
| 桃が流れてくる | 両手で大きな丸を作り、左右にゆらす |
| 犬・さる・きじが仲間になる | 指を1本・2本・3本と増やす |
| おむすびが転がる | 手で転がる動きを見せる |
| 穴から歌が聞こえる | 耳に手を当てる |
| おおかみが息を吹く | 口の前から両手を前へ押し出す |
子どもに見立てた椅子へ向けて動きを見せ、目線も正面だけに固定せず、左右へ配ります。
台本を見ずにお話を録画する
台本を覚えたら、顔と手の動きが映る位置にスマートフォンを置き、本番と同じ姿勢で3つのお話をそれぞれ録画します。
- 声が聞き取れ、早口になっていないか
- 身振り・手振りが見え、場面に合っているか
- 子どもに見立てた椅子へ目線を向けているか
- 3分に収まり、結末まで話せているか
仕上げに、家族に3つのお話から1つを指定してもらい、台本を見ずに話します。1人で練習する場合は、課題名を書いた紙を裏返して1枚引きます。どのお話を指定されても、最後まで話せるか確かめます。
言語の教材と添削がある通信講座
台本や話し方を1人で仕上げるのが不安な人は、教材や添削を利用できます。次の2講座は、実技対策だけでも申し込めます。
| 講座 | 受講料(税込) | 言語の教材 | 添削 |
|---|---|---|---|
| 四谷学院 実技試験対策講座 | 9,800円 言語の添削との同時申込み:19,800円 | オリジナル台本・お手本動画・練習方法のテキスト | 別料金のオプション 1分野全3回 |
| スタディング 保育士試験実技攻略コース | 49,500円 (添削付き) | 動画講義・WEBテキスト・ダウンロード台本 | 実演動画を提出 期間内・合格基準に達するまで何度でも |
※四谷学院の添削は各分野先着100名。スタディングの添削期間は筆記試験の1ヵ月前〜実技試験の1週間前です。
教材費を抑えて台本とお手本動画で練習したい人は四谷学院、添削を受けて修正・再提出を重ねたい人はスタディングが向いています。(出典:四谷学院「実技試験対策(保育士講座)」・スタディング「保育士試験実技攻略コース[2026年試験合格目標]」/2026年10月確認)
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保育士実技試験の言語でよくある質問
題名の伝え方や、言葉が止まったとき、時間が合わないときの疑問に答えます。
まとめ|保育士実技試験の言語は3分で話せる台本を3つ作り、声と身振りをつけて練習する
保育士実技試験の言語は、「ももたろう」「おむすびころりん」「3びきのこぶた」から入室後に1つ指定されます。3つとも3分で話せる台本にまとめ、声と身振りをつけて準備します。
台本を見ずに話せるようになったら、録画で声・動き・目線・時間を確認します。最後に課題を指定してもらうか、課題名を書いた紙を引き、どのお話でも結末まで話せるか確かめます。
もう1つの分野の練習方法や注意点は、「保育士実技試験のピアノの対策」「保育士実技試験の造形の対策」で解説しています。
1人で仕上げるのが不安な人は、四谷学院の実技試験対策講座(9,800円)で、3つの課題のオリジナル台本とお手本動画を使えます。
\台本づくりに迷ったら/
