保育士資格の難易度は?合格率が低い理由と何回で受かるかを解説

保育士資格の難易度と合格率が低い理由、何回で受かるかの解説

保育士資格を試験で取る場合、令和7年度の合格率は、申請者数から計算すると約19.4%です。難しい点は、筆記9科目それぞれで6割以上を取り、実技にも合格する必要があることです(免除科目がある場合を除く)。

ただし、合格した科目は原則3年間持ち越せるため、一度ですべてに合格する必要はありません。平成30年度の合格者調査では、2回目で合格した人が32.9%で最も多く、複数回に分けて合格を目指せます。

教材選びや学習計画に迷う方は、通信講座も選択肢です。四谷学院は1科目から受講でき、学習スケジュールも用意されています。受講内容やサポートを確認してみましょう。

目次

保育士資格の難易度と合格率

保育士試験の合格率の推移(令和3年度〜令和7年度)

保育士試験の合格率は、過去5年で約19〜30%の間で推移しています。令和7年度は約19.4%で、5年間で最も低い数字でした。

最新の合格率と過去5年の推移

令和7年度は、申請者54,807人のうち10,621人が合格しました。受験を申し込んだ人のおよそ5人に1人が合格する計算です。

年度受験申請者数合格者数合格率
令和3年度83,175人16,600人約20.0%
令和4年度79,378人23,758人約29.9%
令和5年度66,625人17,955人約26.9%
令和6年度58,767人15,475人約26.3%
令和7年度54,807人10,621人約19.4%

※合格率は申請者数と合格者数から計算(地域限定保育士試験を含む)。出典:こども家庭庁「保育士に関する参考資料・データ」、「保育士試験の実施状況」(2026年10月確認)。

合格率は令和4年度の約29.9%から3年続けて下がっています。ただし、分母には当日受験しなかった人も含まれるため、実際に受験した人だけで見ると合格率はもう少し高くなります。また、合格者には前の回の合格科目を持ち越した人も含まれます。

前期と後期ではどちらが難しい?

前期と後期のどちらが難しいとは決まっていません。令和6年度はほぼ同じで、令和7年度は後期のほうが約3.3ポイント低くなりました。

年度前期の合格率後期の合格率
令和6年度約26.8%約26.6%
令和7年度約21.1%約17.8%

※各回の申請者数と合格者数から計算(こども家庭庁「保育士試験の実施状況」令和6年度・令和7年度/2026年10月確認)。

前期と後期は、筆記の科目数と合格基準が同じです。前期で不合格だった科目は、同じ年の後期で受け直せます。合格率の高低だけで選ばず、試験日までに勉強時間を確保できる回を選びましょう。

保育士試験の合格率が低い理由

保育士試験の合格率が低い背景には、科目ごとの合格基準、出題範囲の広さ、実技対策も必要なことがあります。

筆記9科目すべてで6割以上が必要

筆記試験は9科目あり、免除科目を除いて、すべての科目で6割以上を取る必要があります。得意科目で高得点を取っても、苦手科目の不足分を補うことはできません。

さらに「教育原理」と「社会的養護」は、両方を受験する場合、同じ回でともに6割以上を取らないと、どちらも合格になりません(全国保育士養成協議会「保育士試験Q&A」/2026年10月確認)。

出題範囲が広く覚えることが多い

9科目は保育・福祉・発達と健康の3分野にまたがり、覚える量が多い試験です。

  • 保育の基本:保育原理、教育原理、保育実習理論
  • 福祉:社会福祉、子ども家庭福祉、社会的養護
  • 発達・健康:保育の心理学、子どもの保健、子どもの食と栄養

法律や制度、保育所保育指針、教育思想に関わる人物、子どもの発達の目安などを覚えるほか、保育実習理論では音楽や造形の知識も問われます。

科目ごとの難しさと対策は、保育士試験9科目の難易度と対策で解説しています。

筆記に加えて実技にも合格する必要がある

実技が免除される人を除き、筆記に合格したあとに実技試験にも合格する必要があります。音楽・造形・言語の3分野から2分野を選び、各50点満点で両方とも6割以上が合格ラインです。楽器の弾き歌いやテーマに沿った絵、3分間のお話など、筆記とは別の練習が欠かせません。

なお、幼稚園教諭免許を持っている人は、申請すれば実技試験が免除されます(全国保育士養成協議会「実技試験(後期)概要」・「幼稚園教諭免許状所有者の免除」/2026年10月確認)。

分野の選び方は、保育士試験の実技はどれがいい?おすすめの組み合わせと選び方で解説しています。

他の資格と比べた保育士資格の難易度

合格率で比べると、保育士試験は宅建と同じくらいで、介護福祉士や社会福祉士よりかなり低い数字です。ただし、受験条件や合格率の計算方法が異なるため、数字の差がそのまま難しさの差ではありません。

資格合格率合格率の分母主な受験資格
保育士(令和7年度)約19.4%申請者数大学・短大などの学歴、または対象施設での実務経験など
宅地建物取引士(令和7年度)18.7%受験者数学歴・実務経験などの制限なし
社会福祉士(第38回)60.7%受験者数指定科目の履修や養成施設での学習など
介護福祉士(第38回)70.1%受験者数実務経験3年以上+実務者研修、または養成施設の卒業など

※受験資格は代表的なルートを記載。出典:こども家庭庁「保育士試験の実施状況」、不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」、厚生労働省「第38回社会福祉士国家試験合格発表」「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」(2026年10月確認)。

介護福祉士や社会福祉士は、実務経験や専門的な学習などの受験条件があります。一方、保育士試験は大学・短大などを卒業していれば、保育を専門に学んでいない人も受験できます。

また、保育士の合格率は欠席者を含む申請者数から計算しているため、受験者数で計算している他の試験より低めに出ます。保育を学んだことがない人でも受けられる分、試験までに自分で準備を整える必要がある試験です。

保育士試験は何回で受かる?

保育士試験で合格した科目を3年間持ち越して何回かに分けて受ける仕組み

合格者調査では、2〜3回目で合格した人が半数以上でした。合格した科目を持ち越せるため、一度で全科目に合格できなくても、何回かに分けて資格を目指せます。

合格者調査では2回目での合格が最多

平成30年度の合格者調査では、2回目で合格した人が32.9%で最多でした。3回目の22.1%と合わせると55.0%で、1回目で合格した人は15.0%でした。

合格したときの受験回数割合
1回目15.0%
2回目32.9%
3回目22.1%
4回目13.0%
5回目6.6%
6回目以上10.1%

※平成30年度後期の実技試験合格者のうち、回答した1,081人の集計。表では無回答0.3%の行を省略。出典:全国保育士養成協議会「保育士試験合格者の就職状況等に関する調査研究」(平成30年度/2026年10月確認)。

これは合格した回答者の内訳であり、「2回受ければ32.9%の人が合格する」という意味ではありません。合格までの回数は、学習状況や免除科目によって異なります。

合格した科目は原則3年間持ち越せる

合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効で、その間は受け直す必要がありません。たとえば令和8年に合格した科目は、令和9年・令和10年の試験で免除されます。

試験は前期と後期の年2回あるため、得意な科目から先に合格し、残りの科目に次の回で集中する受け方もできます。

対象施設での勤務期間・勤務時間などの条件を満たすと、合格科目の免除期間を最長5年まで延長できます(全国保育士養成協議会「保育士試験Q&A」・「合格科目免除期間延長制度」/2026年10月確認)。

合格を目指す勉強時間・期間の目安

勉強時間の目安の一例として、ユーキャンのコラムでは100〜180時間を紹介しています。ただし、公式に定められた時間ではなく、予備知識や受験する科目数によって必要な時間は変わります(ユーキャン「保育士試験とは?合格率・難易度・試験内容などを詳しく解説」/2026年10月確認)。

100〜180時間を毎日1時間ずつ勉強するなら、約3〜6か月かかる計算です。仕事や家事で勉強できない日も見込み、復習や苦手科目の対策に余裕を持たせましょう。

実技が免除されない人は、実技の練習時間も確保する必要があります。筆記の勉強だけで予定を埋めず、選ぶ分野に合わせて準備を進めましょう。

保育士試験の合格に向けた勉強方法の選び方

自分で計画を立てて勉強を続けられるなら独学、教材選びや学習計画に迷うなら通信講座が選択肢です。苦手な科目だけ講座で補う方法もあります。

独学で合格を目指しやすい人

市販のテキストと過去問で、自分で調べながら勉強を進められる人は独学でも合格を目指せます。次のような人は、独学を選びやすいでしょう。

  • 試験日から逆算して学習計画を立て、勉強を続けられる
  • 保育・福祉・心理を学んだことがある
  • 免除科目があり、受ける科目が少ない
  • 教材を自分で選び、費用をできるだけ抑えたい

過去問と正答は全国保育士養成協議会のホームページで公開されています。独学の進め方と費用は、保育士資格は独学で取れる?合格率・難易度・勉強時間と費用を解説で詳しく紹介しています。

通信講座のサポートが役立つ人

保育を初めて学ぶ人や、短い期間で合格を目指す人は、通信講座の教材やサポートが役立ちます。次のような人は、通信講座を検討しましょう。

  • 9科目のどこから手をつければよいか分からない
  • 仕事や家事で時間が限られ、学習計画を自分で立てるのが苦手
  • 分からないところを質問できる環境がほしい
  • 前の回で不合格だった苦手科目を重点的に対策したい

講座ごとの受講料とサポートの違いは、保育士通信講座はどこがいい?おすすめ5社を全科目・苦手科目の対策別に比較で確認できます。

四谷学院の保育士講座は1科目から申し込めます。不合格だった苦手な科目だけ対策したい方は、科目別の受講内容を確認してみましょう。

保育士資格の難易度についてよくある質問

保育士資格の難易度について、よくある質問をまとめました。

幼稚園教諭の免許があると保育士試験は易しくなりますか?

受ける科目が減るため、学習の負担は軽くなります。幼稚園教諭免許(臨時免許を除く)を持っている人は、免除申請により筆記の「保育の心理学」「教育原理」と実技試験が免除されます。

さらに、指定保育士養成施設での科目履修や、免許取得後の実務経験などの条件により、追加で免除される科目もあります。条件は公式の案内で確認してください(全国保育士養成協議会「幼稚園教諭免許状所有者の免除について」/2026年10月確認)。

実技試験は難しいですか?

音楽と言語は課題が事前に公表されるため、練習を重ねれば対策できる試験です。音楽は課題曲2曲、言語は3つのお話の中から当日1つが指定されます。

造形は、当日示される問題文に合わせて保育の一場面を45分で描きます。過去の問題を使い、時間内に仕上げる練習をしておきましょう(全国保育士養成協議会「実技試験(後期)概要」/2026年10月確認)。

まとめ|保育士資格の難易度は高いが、合格した科目を持ち越して何回かに分けて目指せる

保育士資格の難易度は高く、令和7年度の合格率は申請者数から計算すると約19.4%でした。科目ごとに6割以上が必要で、出題範囲も広いことが合格率の低さにつながっています。

ただし、合格した科目は原則として合格した年を含めて3年間持ち越せるため、一度ですべてに合格する必要はありません。

  • 免除科目を除き、筆記・実技ともに合格が必要
  • 合格者調査では2回目での合格が最多
  • 勉強時間の目安は100〜180時間ほど

自分で計画を立てて勉強を続けられるなら独学、教材選びや学習計画に迷うなら通信講座も選択肢です。苦手な科目だけ講座で補う方法もあります。

四谷学院の保育士講座は、無料で資料を取り寄せられます。独学か講座かで迷っている方は、自分に必要なサポートがあるかを資料で確かめてから決めましょう。

この記事が参考になったらシェアしてください
  • URLをコピーしました!
目次