保育士資格の取り方は、指定保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業するか、保育士試験に合格するかの2つです。養成施設では、所定の科目や実習を修めて卒業すれば、保育士試験を受けずに資格を取得できます。
保育士試験は、大学・短大、修業年限2年以上の専門学校などを卒業していれば受験できます。高卒・中卒の方にも、卒業時期や実務経験に応じた受験条件があります。
費用は、保育士試験なら通信講座を使っても約2万〜8万円で、養成施設は私立短大の2年間で約200万円が目安です。受験資格があり、費用を抑えて目指すなら保育士試験、学校で実習を含めて学ぶなら養成施設が向いています。主な違いは次のとおりです。
| 確認ポイント | 保育士試験 | 指定保育士養成施設 |
|---|---|---|
| 学び方 | 独学・通信講座など | 大学・短大・専門学校 通信制も選べる |
| 費用 | 教材費・講座代+受験手数料 通信講座の受講料は約2万〜8万円 | 学校によって異なる 私立短大は約200万円の試算 |
| 期間 | 通信講座の標準学習期間は6〜12ヵ月 合格までの期間は受験回数などで異なる | 修業年限は主に2〜4年 |
| 試験・実習 | 原則、筆記9科目・実技2分野 保育実習は不要 | 保育士試験なし 保育実習あり |
※通信講座は当サイトで比較する5社の目安(割引価格を含む)、私立短大は文部科学省の全学科平均から算出した試算です。受験手数料と出典は費用と期間で紹介しています。
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保育士資格の取り方は大きく2つ

保育士資格は、指定保育士養成施設の卒業と保育士試験の合格のどちらでも取得でき、得られる国家資格は同じです。
指定保育士養成施設を卒業すれば試験なしで取れる
都道府県知事が指定する大学・短大・専門学校などで、所定の科目と保育実習を修めて卒業すれば、保育士試験を受けずに資格を取得できます。修業年限は主に2〜4年で、学校によっては幼稚園教諭免許も同時に取れます。一般には「保育士養成校」とも呼ばれます。
進学先を選ぶ際は、全国保育士養成協議会の指定保育士養成施設一覧(2024年4月時点)と各校の最新の募集要項で、保育士資格を取得できる学科・課程を確認しましょう。
働きながら学べる通信制の大学・短大もありますが、実習とスクーリングに参加する時間が必要です。(出典:こども家庭庁「保育士になるには」、全国保育士養成協議会「指定保育士養成施設一覧」/2026年9月確認)
実習なしで目指せるルートは「保育士資格は実習なしで取れる?通信講座・通信大学の違いを解説」で解説しています。
保育士試験に合格する
保育士試験は筆記試験9科目と実技試験で、各科目で満点の6割以上を取ると合格です。合格した筆記科目は原則としてその年を含め3年間有効なので、何回かに分けて全科目の合格を目指せます。(出典:全国保育士養成協議会「筆記試験(後期)概要」「【後期】受験票・試験結果通知について」/2026年9月確認)
2025年(令和7年)は、受験を申請した人の約19.4%が最終的に合格しました。(出典:こども家庭庁「令和7年保育士試験の実施状況」/2026年9月確認)
合格率が低い理由は「保育士資格の難易度は?合格率が低い理由と何回で受かるかを解説」、科目ごとの難しさや勉強する順番は「保育士試験9科目の難易度は?難しい理由と対策・勉強する順番を解説」で解説しています。
保育士試験を受けられる?学歴別の条件
保育士試験の受験資格は、学歴や修得単位、実務経験によって異なり、学歴の条件を満たさない人も実務経験があれば受けられます。
大学・短大・専門学校などを卒業した人
大学・短大を卒業していれば、学部や学科に関係なく受験できます。専門学校は修業年限2年以上の専門課程の卒業者が対象で、高等専門学校(高専)の卒業者も受験できます。
4年制大学に2年以上在学し、62単位以上を修得していれば、中退した方や在学中の方も対象です。短大・専門学校の最終学年で、年度内の卒業見込みを学校長が認めた方も受験できます。
高卒の人は卒業時期と実務経験で異なる
1991年(平成3年)3月31日以前に高校を卒業した方は、実務経験なしで受験できます。高校の保育科は、1996年(平成8年)3月31日以前の卒業者が対象です。
これらに該当しない高卒の方は、保育所や児童養護施設などの児童福祉施設で、2年以上かつ2,880時間以上、児童の保護に従事すると受験資格を得られます。
認可外保育施設・小規模保育事業・放課後児童クラブなどでの勤務も、施設や業務の条件を満たし、都道府県知事の受験資格認定を受ければ対象です。
中卒の人は実務経験などの条件を満たす
中卒の方は、児童福祉施設で5年以上かつ7,200時間以上、児童の保護に従事すれば受験できます。認可外保育施設などでの勤務も、高卒の場合と同じく知事認定を受ければ、同じ年数・時間で対象になります。
実務経験で受験する方は、勤務先や担当業務が対象になるか、事前に保育士試験事務センターへ問い合わせましょう。勤務1年以上で、試験から1年以内に条件を満たす見込みの方が受けられる制度もあります。(出典:全国保育士養成協議会「受験資格詳細」/2026年9月確認)
対象施設や知事認定・見込み受験の手続きは、保育士の受験資格がない人が受験する方法で詳しく解説しています。
保育士資格を取るまでの費用と期間
保育士試験で取るなら、費用は約2万〜8万円、期間は半年〜1年が目安です。養成施設は2〜4年分の学費がかかり、通学の私立短大では約200万円です。働きながら1年以内の合格を狙うための日程は、保育士資格を社会人が最短で取る方法で解説しています。
| 取り方 | 費用の目安 | 学習期間・修業年限 |
|---|---|---|
| 保育士試験(独学) | 2万円前後 (受験手数料+市販教材) | 半年〜1年が目安 |
| 保育士試験(通信講座) | 受講料約2万〜8万円 +受験手数料 | 6〜12ヵ月 (講座の標準学習期間) |
| 通信制の大学・短大 | 約45万〜80万円 | 2〜4年 |
| 私立短大(通学) | 約200万円 | 2年 |
| 私立大学(通学) | 約480万円 | 4年 |
※受験手数料は12,700円で、別途事務手数料がかかります。通信講座は当サイトで比較する5社の目安(割引価格を含む)、私立短大・大学は全学科平均から算出した試算です。(出典:全国保育士養成協議会、文部科学省/2026年9月確認)
通信講座の標準学習期間は、資格取得までの期間を保証するものではありません。再受験すると次の試験まで期間が延び、受験手数料もそのたびにかかります。合格・卒業後には、保育士登録の手数料4,200円も必要です。(出典:日本保育協会 登録事務処理センター「保育士登録の手引きの請求について」/2026年9月確認)
通信制の大学・短大の学校ごとの学費は、保育士資格を通信で取る方法で紹介しています。
保育士試験の勉強は独学か通信講座で進める
保育士試験は独学でも通信講座でも対策でき、違いは質問や添削などのサポートを受けられるかどうかです。家事・育児の合間に勉強する主婦の進め方は、主婦が勉強と両立する方法で紹介しています。
市販の教材を使って独学で勉強する
独学は、市販のテキストや過去問を使い、自分で計画を立てて勉強する方法です。過去の筆記試験の問題と正答は、全国保育士養成協議会のサイトで公開されています。(出典:全国保育士養成協議会「過去の試験問題」/2026年9月確認)
わからない点を質問できる相手はおらず、実技の練習方法も一人で考える必要があります。費用を抑えたい方や、計画どおりに学習を続けられる方に向いています。学習の手順は、独学で保育士資格を目指す方法で紹介しています。
通信講座の教材やサポートを利用する
通信講座は、用意された教材とカリキュラムに沿って勉強する方法です。教材選びや学習の順番に迷う方、講師への質問や添削を利用したい方に向いています。
質問・添削の条件、実技対策の範囲、科目別受講の有無は講座によって異なります。詳しくは、保育士通信講座5社の比較をご覧ください。
段階を追って学びたい方には、学習内容を55段階に分けた四谷学院が向いています。無料資料で教材や学習の流れを確かめてから検討できます。(出典:四谷学院通信講座「保育士講座」「資料請求」/2026年9月確認)
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保育士試験の申込みから資格取得までの流れ

保育士試験で資格を取る場合は、受験申請、筆記試験、実技試験、保育士登録の順に進みます。
試験日程を調べて受験を申し込む
試験は前期・後期の年2回で、受験申請の期間は約3週間しかありません。2026年は、前期の申請が1月8日〜28日、後期が7月3日〜23日でした。
次の試験は2027年前期で、筆記試験が4月17日・18日、実技試験が6月27日です。申請方法・期間の詳細は、2026年12月下旬ごろに掲載予定です。(出典:全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ」/2026年9月確認)
筆記試験に合格する
筆記試験は9科目あり、各科目で満点の6割以上を取る必要があります。ただし、教育原理と社会的養護は、同じ回で両方とも6割以上を取らなければ合格になりません。
筆記科目の合格は、原則としてその年を含め3年間有効です。一度に全科目に受からなくても、有効期間内に残りの科目を受け直せます。(出典:全国保育士養成協議会「筆記試験(後期)概要」「【後期】受験票・試験結果通知について」/2026年9月確認)
実技試験の2分野に合格する
実技試験は、音楽・造形・言語の3分野から2分野を選び、どちらも満点の6割以上を取れば合格です。筆記試験の全科目に合格した方(科目免除を含む)が受験します。
受験する分野は、筆記試験の合格後ではなく、受験申請時に選びます。申請後は変更できないため、学習を始める段階で実技対策も考えておきましょう。(出典:全国保育士養成協議会「実技試験(後期)概要」/2026年9月確認)
保育士登録をして保育士証を受け取る
保育士として働くには、合格後に保育士登録をして保育士証を受け取る必要があります。合格通知書などの必要書類をそろえて登録事務処理センターへ申請し、書類の受付から交付まで約2ヵ月かかります。
養成施設を卒業した方も登録が必要です。就職時期が決まっている方は、早めに申請しましょう。(出典:全国保育士養成協議会「保育士の登録について」、こども家庭庁「保育士になるには」/2026年9月確認)
条件に応じて選べる特例制度と地域限定の試験
幼稚園教諭免許を持つ方は試験の一部または全部が免除され、実施自治体で働きたい人は地域限定保育士試験も受けられます。
幼稚園教諭免許を持つ人の免除・特例制度
幼稚園教諭免許(臨時免許を除く)を持つ方は、申請により「保育の心理学」「教育原理」と実技試験が免除されます。
さらに、免許取得後に幼稚園・認定こども園・保育所などの対象施設で、3年以上かつ4,320時間以上、保育や幼児教育に従事した方は、特例制度で「保育実習理論」も免除されます。
指定保育士養成施設で原則4教科8単位の特例教科目を修得すれば、残りの筆記科目も免除の対象です。すべて免除となる方も、合格通知書を受け取るための申請は必要です。特例制度の実施期間は、2030年3月末(令和11年度末)までです。(出典:全国保育士養成協議会「幼稚園教諭免許状所有者の免除について」「特例制度について」/2026年9月確認)
実施自治体で働くための地域限定保育士試験
地域限定保育士試験は、筆記試験に合格し、実技試験の代わりに自治体の保育実技講習会を修了する方法です。受験資格や筆記試験の科目は、基本的に通常の試験と同じです。
登録後に保育士として働けるのは、合格した自治体内に限られます。全国で働くには、登録から3年が経過し、地域限定保育士として1年以上かつ1,440時間以上働いたうえで、通常の保育士登録を申請する必要があります。
実施の有無や講習日程は、希望する自治体の案内で確認しましょう。なお、地域限定の試験に合格したあとで通常の試験を受け直す場合、過去の筆記科目の合格による免除は使えません。(出典:全国保育士養成協議会「地域限定保育士試験について」/2026年9月確認)
保育士資格の取り方についてよくある質問
年齢やピアノの経験、保有資格など、保育士資格を目指す際の疑問に答えます。
まとめ|学歴の条件と費用・期間から自分に合う取り方を選ぼう
保育士資格の取り方は、指定保育士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業するか、保育士試験に合格するかの2つです。
大学・短大・専門学校を卒業していれば保育士試験を受けられ、高卒・中卒の方も実務経験で受験資格を得られます。費用と期間の目安は、保育士試験が約2万〜8万円・半年〜1年、養成施設が2〜4年で、通学の私立短大なら約200万円です。
受験資格があり、費用を抑えて目指すなら保育士試験、実習を含めて学校で学ぶなら養成施設が向いています。
保育士試験を選ぶ方は、独学で保育士資格を目指す方法や保育士通信講座5社の比較から学び方を検討できます。養成施設への進学を考えている方は、通信制の大学・短大で取得する方法もご覧ください。
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